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五井野正博士の世界

『雨中の大橋』の中の日本文字の解読N

14本のひまわりは結婚の花

『種まく人』はゴッホ自身の想像画だった

 ゴーガンはゴッホの再三の求めにやっと応じて1888年10月21日にポン=タヴェンを出発し、23日早朝にアルルに到着した。
 ゴーガンが黄色い家に飾られているゴッホの装飾画の中で『種まく人』(図@)『向日葵』『寝室』(図A)の絵を気に入った事が書簡558で語られている。
 ゴッホはゴーガンの評価に気を良くしたのか、新しい『種まく人』(図B)を描くことになる。
 それはゴーガンから想像で絵を描くことを教えられての最初の絵となった。
 つまりゴッホは自分の眼で見えるものしか描かない主義だったが、ゴーガンの意見を取り入れてゴッホも想像画を描くことになったのだ。
 例えば、ゴッホはこの大木のある『種まく人』の背景の絵の説明について書簡558aで
 “Immense disque citron comme soleil”(太陽のような壮大なレモン色の円盤がある)と記述している。
 つまりゴッホはsoleil(太陽)のようなdisque(円盤)と述べているだけで決して種まく人の背景にあるレモン色の円盤を太陽とは述べていない。
 ゆえに、この記述からもこの『種まく人』の絵は、実際の景色とは違うゴッホの想像画だということがわかる。
 そこで太陽でないとすればこのレモン色の円盤は一体、何を表現して描いているのだろうか。
 ゴッホはこの書簡の中でこの絵のもとになった情景の記述を説明している。
 「ここは寒いがそれでも実に景色がすばらしい。夕べもそうだった。
 夕陽は病んでいるかのようにレモン色をして ー異常な美しさと神秘に輝いてー 糸杉はプルシアンブルー色となり、その調子を和らげているあらゆる調子を持った枯葉の木々が見えた」
(書簡588a アルル1888年10月28日頃)
 ここでゴッホはレモン色の夕陽を病んでいるかのようにと擬似的な表現をしている。
 レモン色が何故に病んでいるという印象になるのかは、一般人には理解しにくいが、ゴッホにとってレモン色は特別な感情の色となっていたことがここでわかる。
 とすれば、前述した『レモンとマルメロ』の静物画(図C)で籠の中の13個と外の2個、合わせて15個のレモン色の果物は、ゴッホから見ると病んでいるような印象を持ってゴッホが描いていたことになる。
 つまり、籠の中にある13個のレモン色の果物は、将に籠の中に閉じ込められたゴッホの姿に、又、籠の外の2個のレモン色の果物は、籠から出て行ったケイとシーンの姿に捉えられるからだろう。
 すると、種まく人の頭上に描かれた夕陽のようなレモン色の円盤は、病んでいる事を表現しているならば、実際に病んでいるのは種まく人であり、その種まく人とはもちろんゴッホ自身になる。

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『坊主の自画像』は13本の『向日葵』

 ゆえにこのレモン色の円盤が種まく人の丁度、頭上の上に覆い重なるような描写になっていることを考え合わせるとこの円盤は神聖なる円光を表現していると気づく。
 何故ならゴッホにとって待望のゴーガンがアルルに来て、黄色い家がゴッホの夢である画家の共同体として出発する最初の作品になるのでゴッホはゴーガンと作品交換をする時に描いた『坊主の自画像』(図D)を当然強く意識していたと思えるからである。
 この絵はゴーガンの『自画像 レ・ミゼラブル』の絵と交換する為にゴーガンに向けて描かれたゴッホの純真な愛と志を円光で表現していた自画像だった。
 すなわちゴッホがテオにあてた書簡545で
「僕はゴーガンの返事にこう書いた。肖像画において自分の個性を強調することが僕にも許されるなら、自分の肖像の中に自分自身のみならず印象主義者全体を表現しようと努めた。ゆえに僕はこの肖像を或る僧侶の肖像、(つまり)永遠の仏陀の素朴な崇拝者の肖像と考えたのだ」
 と述べ、さらにこの『坊主の自画像』の描写について、
「それは薄いヴェリネーズ緑(黄色じゃない)に灰色が全体的にかかったものだ・・・・・(中略)背景は明るく影がほとんどない。眼は日本流に心持ちつりあげた。」
 と説明している。
 この自画像の背景は灰色がかった緑の色彩によって輝いた円光の様に描かれている。つまり、ゴッホの自画像に架せられた円光は仏陀に帰依した日本の僧侶姿の強い意志と崇高なる精神を表現していると感じられるのである。
 さらにこの背景の色は、13本の『向日葵』(図E)の背景の色と良く似ていることに気づく。
 13本の『向日葵』の13はゴッホの代数字でもあるが、ゴッホは13本の『向日葵』に着手するとすぐに14本の『向日葵』(図F)も描き始める。
 ところが、14本の『向日葵』の絵を良く見ると、13本の『向日葵』の絵と違って、向日葵の花びらがたくさん落ちている哀れな姿になっていることに気付く。
 13本の『向日葵』を描き始めて、14本の『向日葵』の絵に着手する間の経過日数が少ないにもかかわらずである。
 ゴッホがこの14本の『向日葵』を『マルメロとレモン』の静止画と同じ効果を狙ったとテオに記述していたが、するとこの14本の『向日葵』も病んでいるかのような向日葵を表現していたのだろうか。
 ここにシーンとの結婚がテオを含めてゴッホの家族や親戚から反対されて無残な結果になったことを、花が落ちた向日葵の姿として表現していたと感じられるのである。


ゴッホとシーンの結婚を祝福する『天の大鏡の中の向日葵』

 それでも14本の『向日葵』は影がなくなる程の強烈な日差しを感じさせる明るい色彩の背景の中で、花が再び復活するかの様に精一杯咲いている印象をテオに宛てた手紙の記述から感じとれる。
「僕は他の画家達が日本(japonaise)よりも、もっと強烈な日差しによって、 
 もっと透明な世界の中で、色彩を見たがるのが予想出来るのだ」
(書簡538 アルル 1888年9月17日)
 ゴッホはここで日本よりももっと強烈な太陽の光によって何もかもが透明になるような世界での色彩感を述べているが、物理的に言えば、地球上でこの様な現象を見ることは不可能である。
 つまり、ゴッホは太陽よりももっと強烈な光を発するどこかの恒星、つまりもっと光輝く星の世界を想像して述べたのか、もしくは円光の光で表現されるような神仏の世界の中で物事の現象を捉える精神世界のことを述べていたのか、あるいは単に影のない浮世絵のもっと強烈な色彩を述べていたのかである。
 ゴッホは『向日葵』を描く前にこうテオに述べていた。
 「画家は?他の連中は別として?死んで埋葬されるが残された作品によって次の世代に、さらに相次いで幾世代にまで語り続ける。………(中略)汽車に乗ってタラスコンやルーアンにいけるなら、死に乗ってどこにも行けるはずだ。」
(書簡506 アルル 7月)
 ゴッホの胸中には描いた作品を残すことによって後々の人々にまで自分の心を伝えるという想いと、それと同時に死んでどこかの星、つまり心の成就がかなう星にきっと行けるだろうという願いがこの文章に込められていると感じる。
 そしてゴッホが言う後世にまで作品が残る画家の特性とは
 「偉大な人達の中の最も偉大な人達の特性とは単純さと真実さだ。デュプレ、ドービニ、コロン、ミレー、イスラエルス、ハーマー、同じくミシュレ、ユゴー、ゾラ、バルザック、その他古今の巨匠達は全員そうだ」
(書簡393a ドレンテ 1883年10月?11月)
という記述からゴッホは偽りや飾りのない正直で真実の心の絵を描くことによって後世の人々に伝わり、いずれどこかの星に行ける、つまり天の国に行けると考えていたはずである。
 するとゴッホはかつてケイによって純粋で正直な愛が殺されたとテオに記述し、シーンに出会って再びゴッホの純真さと正直な愛が復活したと述べていたが、とすればシーンによって真実さがよみがえった為に単純さと真実さの絵画を描き続けることによって、死して後にシーンと共にどこかの星、すなわち天の国へ行けると想ったはずである。
 それは、
 「第一に彼女達(シーンを含めて娼婦全般)は無限に?そう断罪されるよりもむしろ同情されるべきだ。
 第二に、彼女達はある種の情熱と暖かさを持っている。そこには紳士達が鏡とする真の人間らしさがある。
 イエスが表面的で中味のない知識をふりかざしている連中達、つまり当時の紳士達を前にして言った、『遊女らは汝らより先に神の国に入らん』という言葉を僕には良くわかる」
(書簡326 ドレンテ 9月中旬)
 という記述からもゴッホの気持ちを察することが出来る。
 そこで、14本の『向日葵』で象徴されるシーンとの結婚のゴッホの想いを私は『天の大鏡の中の向日葵』(図G)として描いた。
 すなわちゴッホの心の想いは天の鏡の中で映し出され、シーンとケイを含めた14本の15輪の黄色い花びらをここでは1枚も散らせることなく再び復活させて真に喜びに咲き誇っている向日葵を幸ある結婚を祝福する14本の向日葵として私は描いたのである。


              
五井野 正 (ごいの ただし) 科学者・芸術家
ウィッピー総合研究所 所長 / ロシア国立芸術アカデミー名誉正会員
スペイン王立薬学アカデミー会員 / アルメニア国立科学アカデミー会員
フランス芸術文化勲章受章
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