秋田県発!秋田のフリーペーパー【あおぽ(青いポスト21)】|「あおぽ」は秋田市内のほぼ全戸にポスティング。さらにチラシの選別配布ができ、的を絞った情報発信が可能です!魅力的なトピックスとともに、地域の企業・店舗・教室・求人情報などを載せており、高いレスポンス実績があります。秋田県ネットユーザーアンケートのフリーペーパー部門にて第一位の連覇実績。一番多くの方に読まれています!
五井野正博士の世界

大地震後に政府が隠した秘密のデータ

暴かれたデータ隠匿
「データを隠す」「データを捏造する」の意味合い

 前に、電力会社10社と電気事業連合会など関連団体から年間1000億円近くのお金が広告宣伝費という形で流れていたことを述べましたが、それがどうやら今回の原発事故の影響で打ち切りになるらしいということで、大手マスコミが東電や電気事業連合会に反旗を翻したと書かれたブログが私のところに送られてきた。
 疑心暗鬼にそのブログの内容を読んだが、そもそも金銭にまつわる癒着は国会で問題にならない限り、そう無くなるものではないと思いながらも、5月17日、たまたま昼のお茶の間番組を見ていたら『原発事故・残留汚染の危険性』(朝日新聞出版)というタイトルの本の著者である中部大学の武田邦彦教授がテレビ出演していた。
 武田邦彦氏と言えば、原子力委員会の専門委員だった立場で原発は危険だと唱えている学者でCO2による地球温暖化説の疑惑を追及した『温暖化謀略論』(ビジネス社発行)の著者でもある。
 武田氏が上述の著書の中で、地球温暖化がまるでCO2によって引き起こされているかのように見せるためにIPCC(気候変動に関する政府間パネル)がデータを捏造してきたと主張しているのだ。
 そして、そのIPCCの影に原子力を推進したい原子力産業の姿がある。
 そこで、「悪い奴が先ずすることは”データを捏造すること“」と述べていた言葉が今でも印象に残っているが、その論理で言うと今回の福島原発事故の場合は悪いことをした奴が先ずすることは「データを隠す」ということにつきるであろう。
 「データを隠す」は一見、「データを捏造する」よりはましなように見えるであろう。と言うのも、「隠す」は子どもが何か悪いことをしたり、都合が悪くなった時に、「黙っている」もしくは「隠す」という習慣をなんとなくイメージするからである。その場合、親は「黙っていないで話してごらん」とか「隠さないで話してごらん」という優しい言葉で聞き出そうとする。
 それに対し、「嘘をつく」は子どもがもう少し大人になって悪賢くなってからの習慣になってくるから教育上、道徳上からも親や目の上の人たちが「何故嘘をつくんだ」「嘘だろう」と強い口調で叱りつけながら白状させるというイメージがある。だから、隠すの方が捏造する(嘘をつく)よりもましに感じてしまうのであろう。
 実際には、「データを捏造する」はすぐに、あるいはいずれ専門家にバレてしまい、嘘をついたことが追及されるだけでなく、かえって専門家から真実を指摘され捏造の意図が表に出てしまうことになる。
 それに対し、「データを隠す」は真実が隠されて専門家を惑わすだけでなく、間違った判断や誤った分析を研究者や学者、評論家に起こさせてしまうだけでなく、それを期待してわざと隠してしまう意図も含まれているから、こちらの方が悪質だ。

SPEEDIとは原発事故が起きた時、放射性物質の拡散状況を地図上に示したもの

 例えば、福島原発事故があった3月11日から1週間位のモニタリングポストのデータや原発付近の放射線の値、さらに事故当日の17時頃からスタートしたSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測システム)による1時間ごとの放射線拡散試算図などがしばらく隠され、また、メルトダウンや地震による早期の原子炉の破壊などの事実も曖昧さで隠し通してきたことが後にマスコミや学者達の混乱の原因となったなどがある。
 SPEEDI(スピーディ)とは、原発で事故が起きたときに放射性物質の拡散場所にいる住民の被曝などを防ぐためにまず、放出源からの放出量を入れてその時の風向きや周囲の詳しい地形データの中で放射性物質がどのように拡散するのかを地図上に示したものである。
 文部科学省が運用するが、実際の計算は原子力安全技術センターが行っている。
 ところが、官邸幹部から「SPEEDIの情報は公表するな!」とSPEEDIを運用する文科省科学技術・学術政策局に伝えられたことが後に明らかになった。
 しかも、3月16日からは官邸の指示でSPEEDIの運用を文科省から内閣府の原子力安全委員会に移すだけでなく、県は勝手にデータを公表してはならないと指示をしたのである。3月11日から4月20日までの間に原子力安全委員会に送られた試算図は合計6500枚という。
 そして、政府はSPEEDIの情報を隠しているという声に押されて、原子力委員会が初めてデータを発表したのは3月23日になってからだが、その試算図はその日の、たった1枚だけの公表であった。しかも、その拡散予想図は各地で測った放射線量をもとに原発事故炉からの放出量を計算したものだったという。
 それでも、その試算図では放射性物質が北西方向の30q圏外に大きく延びて、飯舘村などが高い放射線量ですっぽり覆われていた。事実、同村では政府の対応に不安を感じて独自にモニタリングを3月18日に始めたところ、なんと毎時30マイクロシーベルトという高い数値が検出されていたというのである。
 この数値は前にもお知らせしたように、私が2006年3月19日にチェルノブイリ原発事故国際調査団として事故を起こした4号炉の調査に入ったが、その時の4号炉石棺周辺(写真1)よりも高い数値で、私にとっては考えられない恐ろしい放射線量である。
 すぐに、声がかれたり喉が腫れたり、あるいは放射線焼けで肌が赤くなったり、頭痛や下痢、鼻血、鼻水を出したり、目がショボショボして疲れやすいなどの症状を起こした我々の体験から、きっと同村の住民たちにも同様の症状が起きていたと考える。

政府の対応は後手後手、住民が被爆し続けようがデータを隠し続けていた

 結局、事故からちょうど1ヵ月後の4月11日になってやっと飯舘村周辺区域を政府は「計画的避難区域」に指定したが、住民たちの1ヵ月間の被曝はデータを隠し続けて対策を取らなかった政府側の責任となる。このように政府の対応は後手後手どころか、住民が高い放射線量で被曝し続けようが見てみぬふりをして「データを隠す」ことを続けていたのである。
 となると、私が冒頭で「悪いことをした奴が先ずすることはデータを隠す」の論理で考えるとSPEEDIの「データを隠す」からには「悪いことをした奴」がいるわけで、その「奴」とはSPEEDIの情報を公表するな!と命令した首相官邸幹部の人たちとなる。
 ということは、首相の下で動く幹部が首相に内緒でこんな一大事の時に文科省の局長に命令はできないはずである。何故なら命令権というか指揮権は首相にあるからだ。すると、「奴」とは常識的に言って首相となる。
 そこで「悪いことをした首相が先ずすることはSPEEDIの情報を隠す」と段々に答えが出てくるが、では何故SPEEDIの情報を隠すのか?もちろん、答えはすぐに出てくる。
 SPEEDIの情報を隠すということはSPEEDIの情報が政府にとって悪いことだからであり、それは即、放出された放射線の日時と量に関して、知られては困る悪いことが起きていたことを意味するからだ。
 すると、SPEEDIは前述したように3月11日に起きた東北関東大地震の日の17時からスタートしているので、この時点から3月23日までのデータを隠したということは、スタート時点から悪いこと、つまり放射性物質が原子炉から出て周辺にまき散らされていたこと以外に政府が隠す理由は見当たらないことになる。
 そこで、SPEEDIがスタートする17時までに、福島第一原子力発電所内では一体何があったのかを時間的経緯で検証してみることにする。しかし、資料となる東電や保安院の発表は憶測や意図的に真相を隠すことが度々あるため、マスコミによって事実が時間的に変動するので私の検証を加えて整理した。

(次号ではなぜSPEEDIを隠したのか?衝撃の事実を明らかにします。)              
五井野 正 (ごいの ただし) 科学者・芸術家
ウィッピー総合研究所 所長 / ロシア国立芸術アカデミー名誉正会員
スペイン王立薬学アカデミー会員 / アルメニア国立科学アカデミー会員
フランス芸術文化勲章受章
秋田県発!秋田のフリーペーパー【あおぽ(青いポスト21)】|「あおぽ」は秋田市内のほぼ全戸にポスティング。さらにチラシの選別配布ができ、的を絞った情報発信が可能です!魅力的なトピックスとともに、地域の企業・店舗・教室・求人情報などを載せており、高いレスポンス実績があります。秋田県ネットユーザーアンケートのフリーペーパー部門にて第一位の連覇実績。一番多くの方に読まれています!
秋田県発!秋田のフリーペーパー【あおぽ(青いポスト21)】|「あおぽ」は秋田市内のほぼ全戸にポスティング。さらにチラシの選別配布ができ、的を絞った情報発信が可能です!魅力的なトピックスとともに、地域の企業・店舗・教室・求人情報などを載せており、高いレスポンス実績があります。秋田県ネットユーザーアンケートのフリーペーパー部門にて第一位の連覇実績。一番多くの方に読まれています!
株式会社 青いポスト二十一
〒010-0925 秋田市旭南3丁目2-67 >>アクセスマップ
TEL:018-865-6383  FAX:018-863-2304  >>お問い合わせメールフォーム
Copyright (c) 青いポスト21. All Rights Reserved.
秋田県発!秋田のフリーペーパー【あおぽ(青いポスト21)】|「あおぽ」は秋田市内のほぼ全戸にポスティング。さらにチラシの選別配布ができ、的を絞った情報発信が可能です!魅力的なトピックスとともに、地域の企業・店舗・教室・求人情報などを載せており、高いレスポンス実績があります。秋田県ネットユーザーアンケートのフリーペーパー部門にて第一位の連覇実績。一番多くの方に読まれています!