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五井野正博士の世界

原発による環境及び人的影響L

子供程少ない放射線量でも影響を受ける

被曝量の実際
水や野菜、牛肉などから検出される放射線量の大きさを示すベクレルという単位の由来

 考えてみると分数計算などができない大学生が増えていると一時、社会問題になったが、今回は放射線のα(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)もわからない物理学の教授がテレビでお茶の間番組で偉そうにしゃべっていたことに私は驚いた。
 α、β、γとはギリシャ文字の表示で英語のA、B、Cに当たる。そこで、ギリシャ文字のアルファベットの表を図に示す。(図1)
この表で見るとガンマ線のγは英語のCの位置に当たる訳だ。となると、α線、β線、γ線と言うのは英語表記だとa線、b線、c線のことで日本語表記だとア線、イ線、ウ線となる。α、β、γと聞き慣れない一般人ならβとγを間違えることもあるかもしれないが、専門家がβとγを間違える、つまりBとCを間違えたり、イとウを間違えるのはβ(ベータ線)とγ(ガンマ線)の違いをよく知っていないという証拠である。
 では、α、β、γ(a、b、c・ア、イ、ウ)線というのはどういう放射線なのかを簡単に説明しましょう。話は100年前まで遡ります。19世紀の終わり頃、ある写真家が撮影した陰画板の現像の仕事をしていた時に写真乾板の押さえに石をのせていた。
 現像してみると乾板に放射状の光線が移っている。何度やっても放射線状の光が映るので結局、重しに使っていた石が原因とわかった。
その話を、人伝えに聞いたと思われるフランスのパリ工科大学のアンリ・ベクレル物理学教授はその石に含まれる何かの成分がその様な働きをすると考えて、石からウラン化合物を分離し、そのウラン化合物から出る線が写真乾板を感光させる事を発見した。そこで、その線を自分の名前からベクレル線と定義した。
 これが、今新聞やテレビで水や野菜、牛肉などから検出される放射線量の大きさを示すベクレルという単位の由来になる。
 そこで、後にカナダのマックギル大学のラザフォード教授はこのベクレル線に磁石を作用させて磁石の陰極(マイナス)側に曲がった線をギリシャ語のアルファベット順になぞって、α線とし、陽極(プラス)側に曲がった線をβ線と名づけ、磁石の影響を受けずにまっすぐ進んだ線をγ線と命名したのである。
 そこで、プラスの性質を持つα線の正体が後にヘリウム原子核とわかり、またマイナスの性質を持つβ線は電子とわかった。そして、中性の性質を持つγ線はX線と同じ電磁波であることがわかったのである。


汚染水が満ちあふれている状況でも国民に深刻なイメージを感じさせない理由

 α、β、γ線の正体が解明されたのに未だにこの名称が使われるのは発見者の命名を尊重するのと、物理学上の慣習である。
 それゆえ、β線(電子線)とγ線(X線と同じ電磁波)を間違えるのはその性質を良く知らないからともいえる。
 また、新聞、テレビで盛んに報じられている放射線の量としてマイクロ(μ)の単位が使われていますが、表を見るとその大文字はMで、これは英語のMに当たっている訳である。それゆえ、Micro(マイクロまたはローマ字読みにしてミクロ)と言う言葉の単位表示をギリシャ語の”μ“という記号で表していることがわかる。
 ところが、このギリシャ語のμ(マイクロ)とm(ミリ)の単位の違いがわかっていないんじゃないと言いたくなるような学者やジャーナリストが多いのだ。
 例えば、長さの単位の時、1メートルを1mと書くから数量の時の「m」を「ミリ」と読めないのか、1時間あたり1ミリシーベルトの放射線(1msv/h)をテレビに出てくる専門家と称する学者は、胃の1回のレントゲン撮影の量、0・6ミリシーベルトと比較して「胃のレントゲン2回分弱程度だから健康に問題ない、安全だ」と国民に説明するのだ。
 しかしながら、1msv/hは「1時間あたり1ミリシーベルトの放射線を受ける」ということだから、1日(24時間)その場所にいれば、1日だけで24ミリシーベルトを浴びることになり、レントゲン撮影の1回分の放射線量と比較すること自体が非科学的な論証なのである。そのような魔(ま)やかし的な論証で国民をだまし続けるものだから、その1000倍の1000msv/hの汚染水10万トンという量が原子炉建屋内や敷地内に留(とど)められ、どんどん汚染水が満ち溢れている状況に対しても深刻なイメージを現場の人や国民に感じさせないのである。それゆえ、原子炉周辺で工程表に基づいて作業をしている人達がどれ程、危険な状態の中に置かれているかは国民にも政治家達にもピンとこないのである。
 さらに、問題点を言えば学者達が説明する胃のレントゲン撮影1回、0・6ミリシーベルトと言うのは、バリウムなどを飲んでの間接撮影のことで、学校などでよく行われた胸部X線単純写真の場合は、0・05〜0・07ミリシーベルトでもっと量的に少ない。
 つまり、レントゲン撮影と説明されると一般人は学校などの検査のレントゲン撮影だと誤解しやすい。胸部X線撮影の場合だと15〜20回分レントゲン撮影を受けてやっと1msv(ミリシーベルト)となる。

妊婦や乳幼児はよほどの事が無い限りレントゲン撮影はしない

 つまり、1msv/hの放射線の場所にいるということは、3分ちょっとの間に1回の割合でレントゲン撮影を続けていくことに相当する。しかも1回のレントゲン撮影が身体に無害というわけではない。妊娠中の女性や乳飲み子などの乳児には、よほどのことが無い限りレントゲン撮影は禁止されている。
 それなのに、20回弱(1時間当たり)×24時間=480回弱(1日当たり)のレントゲン撮影を毎日している状態と同じと考えたら、身体がおかしくなるのは当然である。
 同じような比較の例をもう一つ挙げよう。例えば、水道水に微量のヒ素が混入していたとする。ヒ素ミルク事件のヒ素である。ヒ素の化合物がかつて梅毒の治療薬に使われていたり、硫化ヒ素が解毒剤や抗炎症剤として使われていたとしても、ヒ素の量が多い場合は吐き気や嘔吐、下痢や腹痛などを引き起こし、ひどい場合は死亡する。
 仮に、コップ1杯にヒ素1r(ミリグラム)入っている水を1時間ごとにずっと飲んでいく場合、0・6rのヒ素が含まれる薬をコップ2杯分弱飲んだ場合と同じことですから毎日飲んでも問題ありませんという医者がいたらヤブ医者どころか殺人者と思った方がいい。それと同じことを学者は放射線の量について国民に説明しているのである。
 そこで、ヒ素の致死量は体重1sあたり200〜300rと言われているから、体重60sの人なら12000r(12g)〜18000r(18g)で死に至る。仮に1時間ごとに1rのヒ素水を飲んだら(1日に24rを摂取)、500日で致死量の12000r(12g)に至る。体重20sの子どもならその3分の1の4〜6gで致死量になるから約166〜250日位で死亡することになる。

(次号へ続く)

              
五井野 正 (ごいの ただし) 科学者・芸術家
ウィッピー総合研究所 所長 / ロシア国立芸術アカデミー名誉正会員
スペイン王立薬学アカデミー会員 / アルメニア国立科学アカデミー会員
フランス芸術文化勲章受章
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