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ジャーナリスト 恩田勝亘 特別寄稿

忍び寄る放射能汚染E

 福島第一原発事故で放出された大量の放射性物質は、さまざまな形で私たちの日常生活に入り込んでくる。そこで注目すべきは、自転車に取り付けられているステンレス製バスケットからコバルト60が検出されたことだ。大震災による膨大ながれきには、自動車や船など鉄材が使われたものも多い。それらクズ鉄はいずれ溶かして再び鋼材として再利用される可能性が高い。 そこで気になるのが放射性物質にさらされながら放置されていた車やバイク、船などに使われていた鋼材の行方だ。

汚染鋼材が海外でリサイクル利用される可能性

 ブリジストンサイクルの自転車「ジョブノ」に取り付けられていたステンレス製バスケット、いわゆる買い物カゴから微量の放射能が検出されたという4月18日の文科省発表は、放射能汚染の拡がりを考える上で示唆に富んでいる。問題のバスケットは中国製で、昨年8月から12月に製造されたもの9405個で、同社は全個の回収、交換を始めている。
 「東京で買われたお客様からの通報でわかったものですが、調べた結果、コバルトと判明したもの。どうしてそんなものがステンレスから検出されるのかは調査中ですが、福島原発由来ではないと思っています」(同社広報部)。
 というがそれは早計だろう。確かに汚染された鋼材が再利用されるには早い気もするが、もともと日本の車やバイクは中古だけでなく、廃車になったものも部品が東南アジアやアフリカでは人気が高く、外人ブローカーによって輸出されている。そして部品以外の鉄板や鉄材は中国で鋼材として再利用されたりしている。震災後、ゴーストタウンと化した警戒区域内で留守宅が荒らされる被害が頻発しているし、津波で壊れた車やバイクを集めて外人ブローカーに売り渡す怪しい人物の話も耳にする。
 となれば放射能汚染された鋼材が、中国で鉄に溶かされてリサイクル鋼材となり、バスケットを製造した中国メーカーが知らずに製品化したとしても不思議はない。問題はこれから本格化するこれら汚染された車や船の廃材がどこでどう使われるかである。今回のシリーズ第3回でふれたようにかつて台湾で、新築マンションに入居した住民たちが鉄筋が発する放射能で体に変調をきたした事件があった。原子力研究施設あるいは海外からの原発関連廃材やそれに類するクズ鉄がリサイクルされ、マンションの鉄筋に化けた可能性が高い。
 今回、バスケットの素材になったステンレスが含んだコバルトがどこから来たか。調査を待たねばならないが、第一原発が稼働を始めた70年代前半に早くも敷地周辺の松葉からコバルトが検出されたことがあり、福島と無関係とはまだ言えない。
 放射能は目に見えないうえ、無味、無臭の厄介な物質。製品と流通ルート次第では思わぬところから現れてくる。名古屋市で見つかった園芸用腐葉土もそれだ。4月12日付け中日新聞によれば、同市の市民団体が運営する放射能測定グループは、マンションに住む市民が買い置きしていた腐葉土から国の基準の50倍ものセシウムを検出したという。
 腐葉土はベランダでの園芸用などに広く使われているが、昨年6月に市内のホームセンターで買い置きしていたものに購入者が最近借りた測定器をあてたところ警報が鳴り、測定グループに検査依頼して判明したもの。問題の腐葉土が基準オーバーしていることを販売者が知り、回収に入ったのは国の基準が決まった昨年8月以降。売った側も悪意はなく、購入者も回収対象になっていることに気づいたのが最近ということだろう。
 どんなものが放射能汚染され、その流通をどう防止するかは政治、行政の責任だが、私たちも想像力を働かせる必要がある。


              
恩田 勝亘
恩田 勝亘(おんだ かつのぶ) ジャーナリスト
1943年生まれ。'71年より'07年まで講談社「週刊現代」記者として、国内外の政治、経済、社会問題を取材。主テーマの一つが原子力問題。 06年にはチェルノブイリ4号炉中枢に突入。
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