秋田県発!秋田のフリーペーパー【あおぽ(青いポスト21)】|「あおぽ」は秋田市内のほぼ全戸にポスティング。さらにチラシの選別配布ができ、的を絞った情報発信が可能です!魅力的なトピックスとともに、地域の企業・店舗・教室・求人情報などを載せており、高いレスポンス実績があります。秋田県ネットユーザーアンケートのフリーペーパー部門にて第一位の連覇実績。一番多くの方に読まれています!
ジャーナリスト 恩田勝亘 特別寄稿

忍び寄る放射能汚染F

 3・11フクシマによる放射能汚染の実態はまだ完全に把握できていないが、政府はもちろん、メディアで伝えられている以上に強く、広く拡散していたのは間違いない。報道で見る第一原発の隣町、浪江町の空間線量は一時的に10マイクロシーベルト以下に減ったが、ここ1、2か月は再び11〜12マイクロシーベルトで推移したまま減らない。全村避難している飯館村の高汚染地帯へ今春入ってみたが、車中でも6〜10マイクロシーベルト、と原発の中にいるのと同じぐらい高レベルにあるのも変わりはなかった。

産地偽装から外国産まで ―新基準で浮上した汚染食品

 海外の研究所などが発表している汚染地図を見ると、拡散した放射能雲のレベルは東北の太平洋岸ほどではないが、北は北海道のほぼ全域から東北の日本海側各県、茨城や栃木などの北関東、さらに長野、岐阜の一部までも同レベル。さらに驚くことに範囲は狭いが中国山脈や四国山脈の一部にもこれらと同じレベルで拡散していたことがわかる。昨年の事故後、京都のタケノコからセシウムが検出されたのも不思議はなかったということだ。事故後は検査体制も不備なうえ、政府、東電が情報隠ぺいしていた結果、国民が余計な被曝を強いられたのは間違いない。
 海洋への汚染水流出の実態もまだ未解明だが、最近、欧州ではフクシマによる北海の海洋汚染を不安視する声が上がっている。福島原発から太平洋に流れた汚染水はオホーツク海やアリューシャン列島付近もかすめながら北米大陸沖へ回流していく。そのとき汚染水がアリューシャン列島から北極海へ入り、やがて北海に達して北欧や英国沖に到達するという危惧だ。北極が温暖化で氷が解け、船による北極ルートが可能になっていることを考えれば、欧州の危惧もマト外れとはいえまい。
 フクシマが空から海から世界を汚染し、それによって動植物が汚染され、私たちもその洗礼を浴びる構図は延々と続く。この4月から食品汚染の基準が変り、一般食品は昨年の暫定基準値1キログラム当たり500ベクレルが、同100ベクレルへと厳しくなった。消費者側には結構なことだが、生産者側には辛いのも確かである。4月以降、福島県を中心に東北太平洋側や北関東各県産の農産物や水産物の出荷停止が相次いでいるが、この1か月で新基準を超えたものは岩手から神奈川まで9県で51品目、337件だった。
 そこで問われるのは基準が厳しくなったことによる新たな問題への対処だ。
 東京都は農林省との合同調査により、福島県産キューリを「山形県産」「岩手県産」と偽装表示していた業者に4月に指導、是正措置を取った。さらに徳島市は5月3日、市内保育所用給食のシイタケの新基準超えを発表したが、調査結果ではもともとは大阪の業者が徳島市の業者に卸し、それが給食用に販売されたもの。大阪の業者は新基準超えの岩手県産シイタケを他の産地のそれと混ぜていたという。
 変わったケースとしては、東京の高級食品販売店として知られる明治屋が、オートリアから輸入しようとしたブルーベリージャムを検査したところ、キログラム当たり140〜220ベクレルのセシウムを検出。全量を積み戻した。仮にオーストリア産だとすればフクシマ由来よりチェルノブイリ由来の可能性があるが、流通経路はどこでどうなるかわからない。
 基準が厳しくなるほどにこうした問題が頻発するのは必至。新基準値は年間1ミリシーベルトといういわゆる被曝許容線量を考慮して設けられたもの。神経質になるのも考えものだけに、その意味を考えて甲府市や宝塚市のように給食自体を事前検査するなどの対処方法を検討する必要がある。


              
恩田 勝亘
恩田 勝亘(おんだ かつのぶ) ジャーナリスト
1943年生まれ。'71年より'07年まで講談社「週刊現代」記者として、国内外の政治、経済、社会問題を取材。主テーマの一つが原子力問題。 06年にはチェルノブイリ4号炉中枢に突入。
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